転送速度比較( Mb/s:MB/s )

データ転送レート というものを、一覧に作成してみました。

通信回線、周辺機器接続のための規格がありますが、Mb/s だったり、MB/s だったりで、紛らわしく、 どうにもピンと来ないので、( * 一般的と思われる実効速度 * ) 順に、規格を並べてみました。

一秒間に、やりとりできる文字数は、その昔は、266文字、今は 60万〜400万文字程度です。(一般家庭向けにおいて)

現在の通信環境に対して、上位の通信規格が必要なのか? 投資効果は期待できるのか? またマシン性能を十分に発揮するためには、どれだけの通信環境が必要か? といった疑問の一助になれば幸いです。

( 誤記・補足あれば、お知らせください。)

ちなにみ、我が家のメイン・マシンのHDDは、2004/10現在:18.6MB/sです(泣;)

もくじ


転送速度比較( Mb/s:MB/s )

無印は実測参考値。大きく変動する規格は、「〜」で、おおよそ一般的な範囲を示しています。 先頭に * のついた数値は、おおよそ一般的な実際の速度。maxのついた数値は、理論上の最高速度です。
並び順は、悪い場合の数値で遅い順にしてあります。 新規に導入する機器が期待の性能を発揮できるか、ボトルネックがないかの参考になれば幸いです。

位置づけが、わかりやすいように、転送速度比較グラフも用意しました。



       +------------------------------------------------------------- 規格名称(略称)
       |                  +------------------------------------------ 一秒間に転送できるビット(bit)数( 0 or 1 )
       |                  |                +------------------------- 一秒間に転送できるバイト(Byte)数( 8ビット )
       |                  |                |          +-------------- 一度に送れるビット数
       |                  |                |          |   +---------- 一秒間に転送する回数 *1
       |                  |                |          |   |      +--- ひとつのインターフェイスに接続できる台数
       |                  |                |          |   |      |
       |                  |                |          |   |      |
       |                  |                |          |   |      |
--------------------------------------------------------------------
    規格              Mbit/s(max)       MByte/s(max)  bit MHz 接続数
--------------------------------------------------------------------
    v## 2400 modem       * 0.002         * 0.0002     1    ^     1  *1 1990年頃
    v## 9600 modem       * 0.009         * 0.0009     1    ^     1  *2 1992年頃
    v## 33.6 modem       * 0.030         * 0.0038     1    ^     1     上下対象
    ISDN                 * 0.050         * 0.006      #    ^     1  *3 1995年頃
    V.90 56K modem       * 0.080         * 0.008      1    ^     1  *4 1996年頃
    TLAN 1.5Mb/s         * 1.000           0.1        1    -     1
    USB1.1 Low             1.5max          0.185max   1    -   127
    IEEE802.11b            3.0max          0.375max   ? 2.4GHz   1  理論値 11Mb/s 2.4GHz機器 Bluetoothとの干渉に注意
    ADSL  8Mb/s            4.0max          0.500 *    1    -     1  *5  2000年頃から家庭へ

DVD画質のMPEG2 8.0max 1.0max === 10BASE-T 10.0max 1.250max - 2 100m(*Hub数) Cat.3 === 10BASE-2 - 30 185m(*5まで:925m) === 10BASE-5 100 500m(*5まで:2500m) 100BASE-TX 実測 1.3MB/s - - - xcopy *7 USB1.1 Full 12.0max 1.5max 1 - 127 ADSL 27Mb/s * 12.0 * 1.5 1 - 1 100BASE-TX 実測 1.67MB/s - - - ffftp w2kp → tera *7 1000BASE-TX 実測 1.80MB/s - - - explorer w2003s → tera *7 IEEE802.11g * 20〜60 * 2.5〜7.5 - 2.4GHz 1 理論値 54Mb/s IEEE802.11a * 22〜62 * 2.7〜7.7 - 5.2GHz 1 理論値 54Mb/s * 暗号化有無、暗号化強度、端末の処理速度により大幅に変動( 60〜20Mb/s ) * 遅い端末で WEP( 128bit )使用すると、せいぜい 2Mbpsだったりする * PPPoE接続で WANに出るのは速度的に不利です。 1000BASE-TX 実測 3.00MB/s - - - explorer tera → w2003s *7 IDE PIO mode 0 26.4max 3.3max 16 0.0016 2 1.667KHz( 600ns:33MHz時 ) 100BASE-TX * 30.4 * 2.6 1 - 1 TCP/UDPのオーバーヘッドあり 05/12/19(mon)ftp実測 FTTH * 33.0 * 4.125 - - 1 *6 2001年頃 IDE DMA mode 0 33.2max 4.16max 16 0.0020 2 2.083KHz( 480ns:33MHz時 ) IDE PIO mode 1 41.6max 5.2max 16 0.0026 2 2.611KHz( 383ns:33MHz時 ) SCSI-1 45.0max 5.0max 8 5 7 IDE PIO mode 2 66.4max 8.3max 16 0.0041 2 4167KHz( 240ns:33MHz時 )
SDカード 10 80.0max 10.0max 理論値 10MB/s SCSI-2 (Fast) 80.0max 10.0max 8 8 7 ケーブル長 3mまで IDE PIO mode 3 88.8max 11.1max 16 0.0055 2 5.556KHz( 180ns:33MHz時 ) 100BASE-TX 100.0max 12.5max 1 - 1 理論値 100Mb/s FastEther Cat.5 「ひゃくベース」 IDE DMA mode 1 106.4max 13.3max 16 0.0066 2 6.667KHz( 150ns:33MHz時 ) 1997 Ultra DMA/33 IDE PIO mode 0 132.8max 16.6max 16 0.0083 2 8.333KHz( 120ns:33MHz時 ) IDE DMA mode 2 132.8max 16.6max 16 0.0083 2 8.333KHz( 120ns:33MHz時 ) 我が家の ATA/100 148.8 18.6 泣; SDカード 20 160.0max 20.0max 理論値 20MB/s 2004/11発売 SCSI Fast Wide 160.0max 20.0max 16 10 15 SCSI Ultra 160.0max 20.0max 8 8 7 ケーブル長 3mまで&三台まで
1000BASE-TX * 200.0 * 25.0 - - 1 理論値 1Gb/s 125MB/s GigabitEther Cat.6 「せんベース」05/12/20(火)16:57ftp実測
IDE ATA/33 264.0max 33.0max 16 ## 2 転送モード:Ultra DMAモード2 規格名:Ultra DMA/33 SCSI Ultra Wide 320.0max 40.0max 16 16 15 IEEE1394 400.0max 50.0max - - 63 100/200MB規格あり 原型は AppleのFireWire, i.LINKは SONYが付けた単なる愛称 USB2.0 High 480.0max 60.0max 16 - 127 某 SATA 512.0 64.0 HD Tach2004 IDE ATA/66 528.0max 66.0max 16 ## 2 転送モード:DMA/3, Ultra DMAモード4 規格名:Ultra 以降は 60芯ケーブル 1999頃-〜 SCSI Ultra2 640.0max 80.0max - 40 15
IDE ATA/100 800.0max 100.5max 16 - 2 2000年頃 転送モード:Ultra DMAモード5 規格名:Ultra DMA/100
PCI/33MHz 1064.0max 133.0max 32 これより速いデバイスに注意 IDE ATA/133 1064.0max 133.0max 16 - 2 SCSI Ultra160 1280.0max 160.0max 16 80 15 某 SATA 1032.0 129.0 HD Tach2004 SATA/1500 1500.0max 150.0 1byteを10bitにして転送するので 1500/10bit=150MB/s PCIe1x GEN1 2000.0max 250.0max 帯域:2.5Gb/s 8B/10Bで実効80% 動作周波数 133MHz, 266MHz PCI/66MHz 2128.0max 266.0max 32 AGP 1X 2128.0max 266.0max 32 66 バス・クロック 33MHz 2Gb/s SCSI Ultra320 2560.0max 320.0max 16 160 15 AGP 2X 4256.0max 533.0max 32 133 理論値 4Gb/s バス・クロック 33MHz
AGP 4X 8512.0max 1066.0max 32 266 理論値 8Gb/s バス・クロック 33MHz PCI-X 1.0規格 8560.0max 1070.0max 64 133 2000/06発表 パラレル 133MHz 64bitの場合 10GBASE-*X/*W/*R 10000.0max 1250.0max 光 覚えづらいので「まんベース」と呼びたい SCSI Ultra640 12800.0max 640.0max 16 320 15 PCIe8x GEN1 16000.0max 2000.0max 1 266 8 x8レーン 帯域:2.5Gb/s 8B/10Bで実効80% 2000/06発表 動作周波数 133MHz, 266MHz AGP 8X 17024.0max 2132.0max 32 533 理論値 17Gb/s バス・クロック 33MHz PCIe16x GEN1 32000.0max 4000.0max 1 266 16 x16レーン 帯域:2.5Gb/s 8B/10Bで実効80% 2000/06発表 動作周波数 133MHz, 266MHz PCI-X 2.0 64x4 32192.0max 4024.0max 64 533 2002/07発表 パラレル 133MHz(x4:533)64bitの場合 PCI Express * 〜80000.0max 〜8000.0max 1 シリアル

よく見かける LANケーブル

一般に、よく見かける LANケーブルは、UTPケーブルという種類である。 1990年頃から、10Mb/s対応の 10BASE-T cat.3 が使われ 1995年以降は 100BASE-TX Cat.5 が主流になっている。 コネクタは、RJ-45という 8pinモジュラ(電話線のコネクタに類似)

この二つのケーブルは、見た目も太さもコネクタも変わらず一見、判別がつかない。( ケーブルに印字がCAT-5とあれば判別できる ) 10 → 100の移行期には、とりあえず一時的に 10のケーブルで代用する場合もあったり余剰ケーブルがジャンクになったりで、若干混乱した。

市販のケーブルであれば心配ないと思われるが
・激安・ワゴンセール
・自作、どこかから拾ってきた、もらってきた
となると、注意が必要かもしれない。

見た目は同じでも、結線が正しくないと、期待した速度が出ない、繋がらない ということがある。 10Mb/sの環境では問題ないが 100Mb/s環境ではダメということもある。 まったく繋がらないなら、コネクタに見える線の色の並び順を見比べてみよう。 順番が入れ替わっているようなら、クロスケーブルかもしれない。

参照:LANケーブル規格最新情報 / 富士電線株式会社

また、繋がるが速度が出ないなら、Pear( 撚り合わせの組み合わせ )が間違っている可能性が高い。

かつては、UTPケーブルの他に、時代、距離、敷設環境に応じて、10BASE-2, 10BASE-5 が使われた。


SCSI接続数とケーブル長の制限

正式名称は、Small Computer System Interface なのだが、Sが並ぶため、シリアル・インターフェイスと勘違いしがちだ。 ベースとなった仕様は、Shugart( 現 Seagate Technology )の SASI ( Shugart Associate System Interface ) である。 かつての時代は、シリアル( 一本線 )では速度が期待できず、並列( パラレル )で、一度に数バイトを転送することで、その速さを誇った。 SASIは、当初、パソコンとハードディスクを接続するインターフェイスとして開発されたものであり、 日本の、NEC PC-9801でも SASI HDDが長年使用されていたが、PCの価格競争が始まり I/Fがシンプルで大量生産され安価な IDEに移行した。

SCSIは、複数の機器を数珠繋ぎ( カスケード )にできる利便性もあり、ある程度普及していた。

SCSIの特徴

SCSI-2以降( Ultra,Fast )の例
  1. 設置・導入・利用で「使えない」というトラブルが多い
    ケーブル長の合計には十分に注意することが必要である。
    無用に長いケーブルを購入・流用してはならない。
    SCSIのデバイス・IDは、ホスト・コンピュータ側のインターフェイスを一台目と数えるため、接続可能な外部機器は、最大接続数 -1 台となる。( 規格上は.. )ただし、現実には、4台目の機器を増設したときに正常に利用できないことが非常に多い。
    外部機器の組み合わせで、動かない場合もある。
  2. コネクタ、ケーブル種類が乱立( 5種類くらいあるのでは? )♂も♀もデタラメ
  3. 内部に複雑な制御回路が必要で、部品点数を減らせず安価にできない
    ホスト側の負荷が少ないというメリットがある
  4. 家庭向けにはどんどん安く+高速化する ATAが主流
    SCSI HDDは、高速性を必須とするサーバー用途に有用

比較的高価で、取り扱いが面倒なことから、一般家庭用機器からは消えつつある。 より高速な新しい規格は、ストレージ( HDDの集合体 )専用と考える方がよい。

トラブルを避けるコツは

もっとも 21世紀に入る前から、周辺機器は、USBまたは、 IEEE1394 等に置き換わり始めている。
( 近い将来、無線LAN部品が安くなり、ケーブル類が極端に少なくなると嬉しい )

IDE規格の HDDが安く SCSIが速いと言われるわけ

IDEの仕様は、Compaq Computer、Western Digital等が共同開発したものである。 1989年に ANSIにより標準化され「ATA規格」と名付けられた。

SCSI規格の HDDが内部に、ホストと対話するための CPU、メモリー、通信プロトコルが必要になるのに対して ホスト側のプログラムからBIOSを介して制御できるため、ディスク側回路、部品を大幅に省略できるため価格を下げやすい。

しかし、マザー・ボードの BIOSに依存するため、HDD容量が増えると、古い機種では大容量の HDDを活用できないことがあった。 SCSIは、HDD内部の制御を内蔵の回路で制御することで、ホストの CPU時間を消費しないのに対して ATAは、ホスト側の CPUから HDD内部の制御を指示しなくはならないため、ホストの CPU時間を必要とする。


関連サイト


未稿

1986 hp が i386搭載の AT互換機に WesternDigitalの IDE-HDDを内蔵

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