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【英総選挙】 英国人ではない人向けの解説
現在の保守党政権は、純移動、つまり英国の入国者数から出国者数を引いた数を、年間「数万人」程度にまでを縮めたいと考えている(現在は年間24万8000人の純増)。
保守党の選挙公約は、4月に導入した最高1000ポンド(約14万円)の課徴金「移民技能負担金 」を倍増させたいとしている。この負担金は、外国人労働者の身元引受人となった企業に、外国人労働者1あたり課金される。
保守党はさらに、家族ビザで入国する場合の最低所得を上げ、学生ビザも要件を「厳格化」すると公約している。
加えて、国民保健サービス(NHS) を外国人に使用させるために外国人が払うべき課徴金の健康保険付加料 を、現状の200ポンド(約28000円)から3倍の600ポンドに引き上げると方針を示している。
対する労働党は、ブレグジットによって欧州からの自由な人の流れが終わると認めているが、「移民をスケープゴート」にはしないと約束している。
移民の収入要件を引き上げる代わりに、労働党はこの制度自体を終わらせ、むしろいったん入国したら公的補助に頼らず生活することを義務付ける方針だ。
労働党の選挙公約は「人種を問わず、すでに英国で就労している人を保護する」と約束し、移民の数に留学生は含めない方針だ。
しかし同時に、国境警備員を500人追加採用するとしている。
自由民主党と緑の党は、英国とEU間の自由な人の動きを支持している。「高技能移民」の受け入れにつながると自由民主党は主張するほか、労働党やプライド・カムリと同様に、移民統計から留学生は除外するとしている。
緑の党はさらに、「人道的」な移民・難民受け入れ制度を提唱。プライド・カムリは、ウェールズ限定のビザを新しく導入する方針を示している。
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